女性の購買心理を知る。パコ・アンダーヒル著「彼女はなぜ『それ』を選ぶのか?」

woman holding a bag in the market

彼女はなぜ「それ」を選ぶのか?: 世界で売れる秘密』は、女性をターゲットに絞ったマーケティングについての本です。著者のパコ・アンダーヒルは、世界各地の小売店をコンサルタントとして渡り歩いた経験を活かして、様々なエピソードを盛り込んでいます。小売店の現場に女性の目線が取り入れられるとどんな変化が起きるのか。それがこの本の最大のテーマです。

「パコ・アンダーヒル」のプロフィール

 

コンサルティング会社のCEO

パコ・アンダーヒル氏はリサーチ&コンサルティング会社「エンバイロセル」の創業者。ウォルマート、マイクロソフト、マクドナルドなど、世界に名だたる大企業を顧客に持っています。携わる業界はファッション、ホテル、食品など幅広く、豊富な経験値を持っています。

日本にも精通する米国人

幼少時代は、外交官の父のもとアジア、ヨーロッパなど米国外で育ちました。2002年には「エンバイロセル・ジャパン」を立ち上げ、博報堂と契約。「イトーヨーカドー」など、日本企業の事例も本書には数多く登場します。アンダーヒル氏は、日本の文化やビジネスに精通する知日家といえます。

この本の内容

 

女性がターゲットの、「マーケティングの変化」

女性をターゲットとして正しく認識したことによって、マーケティングの手法は大きく変化しました。具体的には、「マッチョ」で「機械オタク」になりがちな男性重視の売り場が、女性的な「清潔さ」や「安全さ」を兼ね備えるようになった、など。

例えば、パソコンなどの機械製品の売り場。従来であれば、スペック品ぞろえ重視のギークで男性的な販売の仕方をしていました。具体的には、メモリやCPUの性能を前面に押し出して、おびただしい量のモデルを取り揃えて販売するなど。

多くの女性顧客を取り込むことを考えたとき、アンダーヒルはこの販売方法を疑問視します。彼は単純なスペック面を押し出すのではなく、「その製品を購入することで何ができるようになるのか」を表現する販売方法を導入していきます。例えば、「パソコンを使って、友達や家族にメールを送っている様子」を展示で見せる、といった工夫です。

このように、「テクノロジー重視」ではなく、「人間関係のつながり」など、女性的な感覚を取り入れることで売り上げを伸ばすことができる、というのがアンダーヒルの考え方です。

男女の差異を正しく認識することが利潤の最大化につながる

この本でアンダーヒルは、女性と男性の差異を認めつつも、それぞれにあったビジネス戦略を推奨するという立場をとっています。これまで男性目線で作られてきた売り場を見直し、女性の購買意欲を効果的に刺激するために再構築するのが、この本の最大の焦点なのです。

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