投資とは?疑問に答える「ハーバード・ビジネス・スクールの投資の授業」

wall street

「投資ってなんだろう?なんとなく儲かるのはわかるんだけど・・・」

「ハーバード・ビジネス・スクールの投資の授業」は、そんな疑問を解決してくれる本。

実際の投資判断などに特化した本ではないので、決して難しい本ではありません。ですが、この本を読めば、「投資とは何だろう」という大体の概念がつかめます。

著者紹介

タイトルにもある通り、ハーバード・ビジネス・スクール(HBS)卒業の中澤知寛さんが執筆。この学校は、大学卒業後、社会人となったビジネスパーソンが通う学校です。いわゆる、「MBA」。そんなスター集団の中で揉まれた中澤さんは、現在「投資プロフェッショナル」として活躍中。

要約

投資ってなんだ?

端的に言うと、投資とは、

「自分が将来に受け取る価値を増やすこと」

これは、単に「金銭的な価値」に限らないというのが深いですね。例えば、「将来スペイン旅行に行くためにスペイン語を勉強しておく」というのも立派な「自己投資」。もちろん、この本で扱われているのは「株式投資」です。基本的に、将来自分が得するために起こす行動がすべて「投資」です。

投資家の種類って?

投資家には2つの種類があります。1つ目は「短期の投資家」。2つ目は「長期の投資家」。

「短期の投資家」

「短期の投資家」というのは、パソコンの画面を1日中眺めて常に売買をするイメージ。中澤氏はあえて"投機家"という表現を用いています。「チャート」を用いて「テクニカル分析」を行い、短期間での株価の変動を予想して利益をあげるのが「短期の投資家」です。

「長期の投資家」

「長期の投資家」は、文字通り買った株式を持ち続ける投資家。彼らはキャピタル・ゲイン(投資売買益)はもちろんのこと、配当金収入も鑑みて投資を行っていくことになります。最近ではCSR(企業の社会的責任)を重視し、地球の持続可能性を重視したESG投資というのも盛ん。長期目線の投資では、このような視点が取り入れられることもあります。

ハーバード・ビジネス・スクールの裏事情

経営を専門に教えている印象の強いMBAですが、実際には投資家を目指す生徒が多いとか。起業することと同じくらい、投資家として成功することが多くの学生の夢なんだそうです。それは、金銭的な成功だけでなく、名声も得られるからなんですね。先ほども書いた通り、社会を良くするための投資なら、みんなから尊敬されるんです。あとは、「ハーバード人脈」を投資に生かそうとする卒業生たちの行動も興味深い。投資においても「人間のネットワーク」は欠かせない要素みたいです。「ハーバード人脈」に関しても研究がなされています。

バフェット等、スター投資家の考え方

ウォーレン・バフェットは、世界でも片手で数えられるほどの大富豪の投資家。彼をはじめ、たくさんのプロたちがしのぎを削っている株式市場。そこで生き抜くためのテクニックだけでなく、「哲学」のようなものも垣間見ることができます。ある投資家は重要な意思決定の前に「瞑想」をするだとか。ある投資家はパソコンのプログラムしか信用しないだとか。実際にお店に出向いて調査を行うこともあるみたいです。いろいろあるんですね。

個人投資家必修の「心理学的な作用」

いくら投資界のエリートたちでも、人間である限り大きなミスを犯してしまうこともあるそう。「市場の非合理性」を過小評価してしまったり、顧客のせいで自由な投資判断ができない機関投資家など・・・個人投資家は、そんなプロたちのミスに付け入ることのできる可能性を秘めています。常にプロたちの先を行くためには、個人投資家は「心理的に自由な状態」という長所を生かすべき。

感想

「投資」の大体の概念はつかめる。

大体の「投資」の概念はつかめると思います。その他にも、ハーバード・ビジネス・スクールについての裏話は面白いトピックだと思います。ウォーレン・バフェットとデイ・トレーダーを引き合いに出して、両者を比較するのは定番。

決して実用的な本ではない。

この本には、実際の投資に使える知識というのは特に書かれていません。「投資」の大体の概念と、投資を始める際の「心構え」がメインです。「投資の授業」というタイトルですが、実際のところは「読み物」の意味合いが強いと思いますね。

まとめ

この本は、「投資」の概念に何となく触れるには面白い本かなと思います。その反面、専門的な知識を得られるわけではないのでそこには注意してほしいと思います。

Photo by unsplash-logoJennifer Bonauer

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