「記憶力」は過大評価されている?思考を操り、生まれ変わる力。

哲学

記憶力の高さは、今も人間の知的能力を測るうえでの一つの指標になっている。

今回は、記憶力の重要性が今後どうなっていくのか?記憶力に依存した思考回路が、変わりゆく時代の中で何をもたらしうるか?そんなことを考えます。

「記憶力が重要だ!」った。

measure

かつて、記憶力の高さが、その人間の知的な能力を測るための最大の指標だった時代があった。学士号やPhDとは、つまりその人間がある分野において、他の人間よりも優れた知識量を持っていることのシグナル。主に教育システムに関して考えられることであるけれど、とにかくたくさん知識を吸収できる人間が高い評価を受けて、スイスイと次のステップへ進んでいく。これがこれまでの時代のスタンダードだった。このシステムはもちろん、合理的かつ効率的であったと思う。僕たちの生活を一変させる、あるモノが現れるまでは。

当たり前だが、機械には勝てない

man using his smartphone

コンピュータインターネットが登場した。正直言って、図書館に行って本を借りるときとは比べ物にならないほど、効率よく情報を収集できるようになった。これで起きた変化は、パソコンやスマートフォンを持ち歩くことは、知識を脳内にため込むことと同じくらいの利便性を持つようになったということ。本なら遅くて、不便で仕方なかったのだ。さらに、それのみならず、パソコンやスマートフォンは僕たちの脳をはるかに凌ぐ記憶容量と、精確性を兼ね備えている。毎年、指数関数的にコンピュータの処理能力が向上し、もはや僕たちは単純な記憶能力では太刀打ちできなくなっている。

記憶力の重要性が無くなる!?

kid reading a book

僕は、これで記憶力の重要性が完全に無くなるとは思わないし、誰もそんな人はいないだろう。僕たちは、大抵のことは覚えているからこそ、日常生活をスムーズに過ごすことが出来るし(いちいちパソコンやスマホを取り出してたら、面倒くさいことこの上ない)、何しろ思考をめぐらすことが出来る。もし、何の知識も記憶もなかったら、自分にとって何が正しいのかの判断も、どこから情報を集めればいいかも、さっぱりわからないだろう。でも、逆説的に言うと、実は僕たちが記憶力を使っているのは、たかがそのレベルのことだけになっている、ということだ。強いて言うなら、テストのときには、記憶力があなたを助けてくれるだろう。(笑)

相対的な重要性の問題

man waling on house roof

つまり、「相対的に記憶力の重要性が低下している」というのが正確な見解だ。逆に言うと、記憶力に比べて、相対的に、他の能力の重要性が高まっている。創造性や感性、既成概念をいったん棚に上げて、客観的に分析する能力。そのような能力が、使えるようになってきた。実際に、使い物になる●●●●●●、という時代なのだ。当たり前の話だけれど、相対的に能力の重要性が変わってきたのなら、僕たちもそれに応じて変化する必要がある。

早めに方向変換をした方がいい

leaves

記憶力を重要視する、その姿勢を、僕たちはもう忘れたほうがいいかもしれない。実際にそうするかどうかは、完全に個人の自由だけれど、僕個人としては、記憶力のみに注力していると、この先確実に損をする気がする。方向転換はつらい。それでも、早ければ早いほど良い。こんな話を書いているのは、そう、僕自身が記憶力を最大の武器の一つにするタイプだったからである。これまでは、記憶力が何かと役に立ってきた。でも、僕は、この先はそうはいかないだろうと薄々気づいている。創造性は?人間的な感性は?いつ泣いたり笑ったりするんだ?いつ、僕たちは歴史や過去の行動パターンから自由になれるんだ?

記憶をクレバーに操ろう

man playing with his dog

記憶力は役に立つし、ある程度はこれからも変わらないだろう。それでも、今、徐々にたくさんの人が、記憶は諸刃の剣であることに気づき始めている、そう感じる。記憶に頼るということは、過去の歴史をそのまま再生するということになりかねないだろうか。もしかしたら、自分の知っている範囲内の情報に囚われているせいで、全く新しいチャンスをみすみす逃しては無いだろうか?記憶にコントロールされていては、一生「同じ人自分」にしかなれない。反対に、記憶をコントロールできれば、何回でも新しい人間として生まれ変われる。自分が思う「自分」に、いつでもなれるのだ。

 

Photos by patricia serna Maliha Mannan Ben White Quinten de Graaf Chris Lawton Marvin Meyer Thought Catalog
Thank you all. Much love!

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