「幸せ」とは何か―
安定した家庭、大きな家、成功したキャリア、海外旅行…
一般的に「幸せ」と言えば、このようなイメージがあるだろうか。
もう少し身近な例だと、
おいしいスイーツ、部活の勝利、テストでの高得点、恋人とのデート…
このようなイベントが起きたとき、僕たちは幸せを感じたかもしれない。
僕たちはこのような体験をもとに、「幸せ」という感情を定義してきた。
しかし、ここで考えたいことがある。もしかしたら僕たちは、この「条件反射」によって、「幸せ」という感情の本来の意味を勘違いしているかもしれないということを。
一般的な「幸せの概念」
一般的に、「幸せ」は、何か良いことが起きたときに湧き上がる感情だと理解されている。僕たちは幸せになりたいからこそ、様々な活動に精をだす。テストで良い点を取れば幸せになれる。仕事で昇進すれば幸せになれる。試合に勝てば幸せになれる。恋人と結婚すれば幸せになれるかもしれない。基本的に、「良いこと」→「幸せ」という方程式がインセンティブになって、僕たちは毎日生きている。
「幸せ」は、電子信号!?
しかし、そもそも「幸せ」とは何かを深く考えたことはあるだろうか。つまり、本当に「幸せ」という感情を生み出しているものは何か?ということ。論理的に考えれば、「幸せ」という感情は、特定のイベントによって分泌されるホルモンによる電子信号に過ぎない。ドーパミンやセロトニンなど、細かいことは分からないが、「幸せ」という感情は、実は僕たちの脳内で起きている現象。つまり、直接的には、幸せという感情と、勝利や昇進など、外部のイベントは実は関係がない。
僕たちの感情を決めているのは誰か
僕たちの感情を決めているのは何か。僕たちは長いこと、「外部のイベント」だと信じてきた。恋人にフラれれば落ち込むし、試験に合格すれば嬉しくなる。これが普通だと思ってきた。でも、これは本当だろか?実のところ、完全な間違いではない。確かに、「失恋」→「ネガティブな電子信号の脳への伝達」→「悲しみ」という経路は否定できない。でも、もし。「失恋」→「ネガティブな電子信号」の、この部分を変えられたらどうなるだろうか?本当にこの反応は、変えることができないのか?僕たちは、感情をコントロールすることができないと教えられ、信じてきた。でも、ここで真実を明らかにしたい。「ネガティブなイベント」→「ネガティブな電子信号」の、この経路を司っているのは、実は僕たち自身。つまり、僕たちは僕たちが幸せだと信じるから幸せなのであって、「ポジティブなイベント」は、その思考回路の引き金になっているに過ぎない。
「内」に求めるか「外」に求めるか
そう、僕たちの感情を決めているのは、本当は僕たち自身。気分が落ち込んでいるのを、「ネガティブなイベント」のせいにしていないだろうか。逆に、幸せになったのを、「ポジティブなイベント」のお陰だと考えてはいないだろうか。そう、僕たちは、自分自身が決めている感情を、あたかも外部のイベントが決めているかのように勘違いしている。確かにこの考え方には、始めは慣れないかもしれない。でも、だんだんと僕がここで言っていることが分かってくると思う。幸せを「外」に求めるのを、僕は否定しない。むしろ、そうするべきだと思う。でも、「内面」で幸せじゃない人が、「外」に幸せを求めても幸せにはなれないということを言っておきたい。「外」のイベントは、「内面」の感情を拡張しているにすぎないんだ。つまり、もとから「内面」が幸せな人がベンツに乗れば、もっと幸せになれる。だけど、「内面」で幸せじゃない人が、フェラーリを買っても幸せになんてなれっこない。つまるとこと、幸せになるためには、内面から幸せになれるように、自分自身の感情をコントロールするしかない。
常に幸せでいる方法
確かに、内面から幸せでいることは全くもって簡単じゃない。忍耐強いトレーニングが必要かもしれない。それは、僕たちが外部に幸せを求めるのに慣れすぎているから。少し考え方を変えていく必要がある。内面から幸せかどうかを確かめる方法?これは一つしかない。ネット、食べ物もなし、飲み物もなし、友人にも少し家にいてもらって、一人きりただ単に座る。別に立っていてもいいけど、とにかく、何もない状態。この状態で幸せかどうか。これで判断できる。何時間もこの状態でいる必要は無い。15分くらい、この状態で幸せを感じることができれば、僕たちは本当に幸せ。もし幸せなイベントが起きれば、もっと幸せになれる。反対に、この状態で幸せを感じられなかったら、僕たちは幸せの「影」を追っかけているだけなのかもしれない。いくらもがいても、おそらく幸せはやってこない。でも心配しなくていい。それが分かれば、僕たちは本当の幸せに向かって歩き出せる。考え方を変えて、辛抱強くトレーニングを積めば、本当に幸せになれる。自分自身が自分自身の感情を完全にコントロールする状態。この状態になれば、不思議なことに「ポジティブなイベント」も、「ネガティブなイベント」も、同じくらい幸せに感じられるようになる。
Photos by Paul Gilmore Hal Gatewood Benjaminrobyn Jespersen Sasha Freemind Mantas Hesthaven David Gavi
Thank you all. Much love.
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