事の発端は2018年11月16日、ビットコインキャッシュが以下の二つの通貨に分裂したことです。
ビットコインキャッシュSV(BCHSV)
この記事では、
ハードフォーク戦争の原因は?
ハードフォーク戦争の経過は?
このような疑問に答えていきます。
ビットコインキャッシュについては以下の記事を参考にしてみてください!
ビットコインキャッシュABCとSVの違い
リーダー
ABCのリーダー:ロジャー・バー
言わずと知れたビットコインキャッシュ生みの親です。
彼はアメリカ生まれで、セントクリストファー・ネイビスの国籍を保有。
現在は東京在住で、趣味はブラジリアン柔術です。
ユニークですね。(笑)
そして、彼とともにABCを支持しているのがジハン・ウーです。
彼は中国のマイニング企業BITMANの創業者で、AntPool、BTC.comの経営も行っています。
彼もロジャー・バーと同じく、仮想通貨の業界では強い影響力を持っています。
SVのリーダー:クレイグ・ライト
彼はオーストラリア出身のエンジニアで、自らをサトシ・ナカモトであると主張しています。
サトシ・ナカモトとは、ビットコインを発明した謎の人物です。
SVには他にも、カルバン・エアーが支持を表明しています。
彼はカナダ出身で、オンラインカジノ会社ボードッグ・エンターテインメント・グループの代表を務めています。
名前の由来
ABC:Adjustable Blocksize Cap
ABCの由来は、Adjustable Blocksize Capとなっています。
ブロックサイズの上限が調整可能である、
といったところでしょうか。
SV:Satoshi’s Vision
SVの由来はSatoshi’s Vision。
これは、ビットコインの生みの親である「サトシ・ナカモトの信念を実現する」という意思が込められています。
まあ、クレイグ・ライトがサトシ・ナカモトを自称しているわけですが。(笑)
ブロックサイズ:32MB vs 128MB
SV:128MB
ブロックサイズは、一つのブロックにどれほどの取引データを保存できるかを指しています。
ABCはビットコインキャッシュ時代と同様の32MBにとどまったものの、SVでは128MBに拡大されました。
ハードフォーク戦争の発端
アップデート時の意見の食い違い
当初、ビットコインキャッシュは追加のコードを書き、そのままアップデートが行われる予定でした。
しかしながら、クレイグ・ライトら一部の開発者がそれに反対。
クレイグ・ライトらSV派は、サトシ・ナカモトの理想を実現することを第一優先に挙げ、コードの書き直しを嫌ったのです。
そうしてSV派が分裂し、ハードフォークが発生しました。
クレイグ・ライト(SV)の宣戦布告
自身のTwitterにもこう綴っています。
Do not ask when we stop the hash war, it is when will be stop defending Bitcoin against dishonest miners and attackers
The answer is NEVER
— Dr Craig S Wright (@ProfFaustus) 2018年11月20日
「ハードフォーク戦争が終わるのは、攻撃者からビットコインをやめるときだ。そんな時は来ない。」
と、どんな手段を使っても戦争を続ける意思を示しています。
ABCへの攻撃
具体的には、ビットコインキャッシュのマイナーを掌握し、ABCを機能不全に陥らせるというものです。
実際に、ライトはABCが壊滅状態に陥るまで攻撃をやめないと表明していました。
ハードフォーク戦争の経過
両者の成果を比較
ハッシュパワー:ABCが優勢
ハッシュパワーはマイニングの報酬額・人気度を左右するため、非常に重要な数値となっています。
ブロック数:ABCが優勢
ABC陣営のほうが、沢山の取引を捌くことができているといえます。
ブロックサイズ:SV
この点のみ、SVはABCを上回ることができました。
ロジャー・バー(ABC)の勝利宣言?
ABCが真のビットコインキャッシュの後継であることをアピールしています。
勝者はいない
実際に、ロジャー・バーもこの争いが不毛であることを認めています。
No one wins a war.
Some just lose less than others.— Roger Ver (@rogerkver) 2018年11月18日
「誰もこの戦いには勝利しない。ただどちらかの損害が少ないだけだ」
和解で収束するか?
このように、お互いにメリットが少ない闘争だけに、早期終結を期待する動きもあります。
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